胃下垂の方に朗報です。
フードバトルが念願のオリンピック正式種目になりました。
が、単なる大食い競争ではありません。
食べ放題バイキングで、元を取っていただきます。
胃袋に加えて、頭脳を使うことが求められるといえるでしょう。
大食いを競技化する試みは、今も昔も世界的に行われています。
日本ではテレビで見た大食い試合を視聴者が模倣した末の事故を受けて自粛が進みましたね。
かたや海外では大食いや早食いがショービジネスとして定着しつつあります。
タケルコバヤシこと小林尊さん、通称Kobi選手がアメリカで有名ですね。
恰幅のいい太った人が必ずしも沢山食べれるとは限らない、大食いの世界。
性別や体型も優劣と関係ないことは、ギャル曽根さんをご覧になった方なら分かるとおり。
食べる、という行為はオリンピックが創立するより遥か以前から存在します。
2020年も経ったんだし、そろそろ正式種目に追加してみましょうか。
食べた料理の総原価額で勝負
ただ量を沢山食べるだけでは勝てません。
ポイントは原価なのです。
勝敗を分けるのは量よりも質。
コツは、食べ放題で元を取るときと同じです。
厳正な審査のため、競技者に審査員がマンツーマンで付き、食べた重さを料理別にカウントします。
各食材の原価と完食した重さを掛け算して、「元を取った金額」のトータルが選手の記録となります。
一般的な高級食材も油断できません。
チョウザメの卵であるキャビアだからとそればっかり食べて、実際はランプフィッシュの卵に黒く着色された偽物だったなんてトラップも十分にありえます。
一流芸能人でなくとも、食に関わる競技者なら良い物を食べ分ける舌を備えていたいものですね。
料理のラインナップは開催国が自由に選択可能
オリンピック開催国が毎回変わる特徴の活かされたルールです。
2020年東京オリンピックは日本なので、和食が中心となる予定です。
今からよだれが止まりません。
楽しみですね。
メキシコならトルティーヤをベースにしたタコスなどメキシコ料理。
台湾では福建料理等から独自の発展を遂げた多彩な台湾料理。
イギリスは・・・お察しください。
それぞれの開催国で文化に根ざしたメニューが、フードファイター達を迎撃、いえ、歓迎致します。
予選と本選では料理・素材が同じとは限らない
食べ放題元取り競技といえど、一度のバトルですべてが決まるわけではなく。
予選があり、決勝があります。
原則として、すべての対戦を通してメニュー自体は変わりません。
だから予選で出た各料理の単価を元に、決勝で何を食べるか決めようと戦術を練りかけた人。
甘い。
料理は同じでも、使われている食材の質は全く異なります。
同じ料理でも予選で安物、決勝で高級食材を使っている、なんてことも。
それゆえ、予選と決勝で味が異なる料理があります。
ここでも、今まで培ってきた舌の格付けが問われるといえるでしょう。
Gacktさんが大食い、早食いしようものなら最強かもしれませんね。
得意料理を多く食べる戦術も有効
己の舌を信じて高級な食材を見つける方法は確かに有効ですが、数多い戦術のひとつに過ぎません。
ここは食べ放題の戦場。
多少上下する原価を上回る大食い力で勝負するのもまた良しです。
だから他の選手よりも大量に食べられる得意料理、大好物などを攻めるのもアリ。
本来の大食い競争における、正攻法だといえるでしょう。
優勝候補が食べている料理に合わせていき、最後にスパート用の料理を用意しておくという手も、少々姑息ですがワンチャンあります。
かくして制限時間内に最も元を取った選手が金メダル獲得となります。
最後に料理の原価が発表され、各選手の完食状況がカウントされるまでは結果を全く予測できない面白さ。
単なるフードファイターというだけでは勝てないルールが、「食べ放題で元を取る大食い競技」の魅力です。
男女別、体重分けがない世界共通の平等種目
過去に行われた大食い選手権の結果履歴を振り返ると、細身の女性がスモウレスラーのような巨漢を圧倒して勝利した事例も数多くあります。
大食いの強さは、見た目の体型で測れません。
長距離走では心臓や肺の能力が試されます。
人間の全ての能力を競わせる場を標榜するとしたら、今のオリンピックに欠けている種目は内臓である胃や腸の能力を短時間で競わせる大食いというスポーツだといえるでしょう。
フードファイトは、既存スポーツ界の経験則や先入観が通用しない世界であるといえます。
人間の内臓器官は、いわば究極のインナーマッスル。
さらに元を取るルールにおいては、どの料理に勝負をかけるか、脳の冷静で大胆な判断力も欠かせない要素です。
考えれば考えるほど、大食い種目がオリンピックに無いなんて、不思議に思えてきませんか?