なんななナンセンス

益体もないナンセンスなことを、ある程度は掘り下げて考えた

メガネをクイッて直すの代行します


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もうしょっちゅうですよ。

気がついたら眼鏡がずり落ちてるんです。

なんなんですかね、これ。

汗ですか?

目と鼻の間とか耳の引っ掛ける所とかから発生した汗によってノーズパッドがずるっとしちゃうんでしょうか。

あと歩いてるその一歩一歩からくる振動によって?

なんにせよ、ずり落ちたメガネはクイッと直さざるを得ない。

一日に積算したら一体何回クイッと直してるか想像したくもありません。

少なくとも、100回はしていますね。

24時間で100回というと、えーと、約14分に1回。

14分?

いやー、そんなにはクイっとしてないんじゃないかと思いますね・・・

30分・・・から1時間・・・に1回くらい?

なら24回から48回ということになるかと思いますが、夜寝てる間に指でクイッてするわけないですね。

よって、1日にメガネをクイッてする回数の目安は、少なくとも50回を超えることはないといえるのではないでしょうか。

どや。

でも、例外的にクセになってる人は違うんでしょうね。

むしろいかにカッコよく、あるいは可愛く眼鏡をクイッてするかを追求しようとするフシがあります。

変なこだわりというやつです。

私にはありませんよ。

そんな、横断歩道の白いとこだけ踏んで渡ろうとするような性癖。

理解できなくはありませんけど。

ぜひ、疑問を感じて欲しいと思うわけです。

そのメガネをクイってするやつ。

必ずしも、自分でやる必要は無いということに。

手術中のドクターから流れる汗を拭う助手の看護師のように

眼鏡クイッ代行スタッフが、あなたのメガネのずり落ち状況を常にチェックしています。

すぐ近くで。

そのメガネを見つめ続けて。

あなたが日常的にしてるように、いつ無意識にメガネをくいってしようとするか分かりませんからね。

手を伸ばせば届く距離。

その気になれば吐息がかかる位置まで一瞬です。

何もかも、メガネをくいってするためだけのビジネス。

あなたの近くに居なくては、出来ないことがあります。

本サービスを御利用されている間は、心配事が一つなくなることの恩恵を実感していただけることでしょう。

ぬるっと滑り落ちたメガネは、ただちに元の位置へと戻されます。

クイッてする代行スタッフの中指で。

あるいは人差し指で。

ふっ・・・っとかます余裕を全力でサポートしますから、どうぞメガネがずり落ちることを気になんかしないで自分でカッコイイと思う角度で顔をうつむけてニヤっとすることに集中して下さい。

ゴムバンドは競合他社

クイッとしなくていいなんて、メガネじゃない。

眼鏡からクイッをしなくても良いようにしてしまう、メガネ用のゴムバンドは当サービスの天敵です。

フレームの耳掛けから後頭部にわたって取り付けるあの紐のやつです。

そんなの流行った日にゃあ、メガネをクイッて直す代行業は完全に用なし。閑古鳥。

市場のパイが奪われるとか、そんな巻き返し可能なレベルじゃなく、膨大なクイッ市場そのものが消失してしまいます。

幸いメガネバンドには若干ダサいという先入観が根強いようで、街中でゴムバンドを使っている人は年配の方の一部以外にほとんどいません。

この傾向はおそらく今後も大きく変わることなく、眼鏡用ゴムバンドは天敵ではあるが脅威ではないと考えています。

そんな簡単にね、世界から眼鏡クイッを無くせるわけがないじゃないですか。

今もこの街のどこかで、あるいは地球の裏側の街のどこかで数多くの人のメガネがずり落ちて苦しんでいる人々が絶対にいます。

メガネをクイッて直してあげる代行スタッフは、貴方の汗や涙や振動でずり落ちたメガネを全力でクイッてします。

何度も何度もクイッと戻します。

自分で直せるから必要ない、と思う大多数の人の影に、ずり落ちたメガネに己の無力さを感じ悲しむ人たちの声にならない声が、代行スタッフには聞こえてきます。

メガネを掛けている方、どうか我慢しないで下さい。

一生メガネをクイッて直し続けなければいけないなんて、そんな運命、残酷です。

そもそも望んでいないではありませんか。

ずり落ちたメガネをクイッと直す因果律からの完全なる解放。

あ、それ、代わりにやっときますんで。