なんななナンセンス

益体もないナンセンスなことを、ある程度は掘り下げて考えた

ソーシャル絆創膏を貼ってネット経由で傷を舐め合おう


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とりあえず傷には絆創膏、貼りますよね。

ちょっとした切り傷や擦り傷には、ばんそーこー貼っとけば何とかなるイメージがあります。

貼る前に消毒したほうが良い、とよく聞きますが。

細菌に対する免疫力を低下させるから消毒液は使わないほうが良い、なんて説もあったりして。

誰しも癒し切れない傷の一つや二つ、負っていたりいなかったりします。

野生動物よろしく本当に傷を舐め合うには、私たちは進化しすぎましたね。

という割に、自分の生傷を他人に舐めてもらえた経験はなかったりします。

どんな感じなんでしょうね。

そんじょそこらの癒し系キャラなど生温いほどに。

癒されていると実感するものなのでしょうか。

それに、他人と血液のやり取りをするのは冷静に考えると遠慮したいですよね。

でも大丈夫、ネットを経由すればどんな物理的リスクもクリアできます。

絆創膏も安全に、ソーシャルに繋がれるツールとなる日が近づいて参りました。

傷の治り具合を追跡して回復をツイート

人間の治癒能力は非常に高くてですね。

1日おきに、傷がふさがって再生していく様子は頼もしくて。

太鼓の達人で叩きすぎて擦りむいた指の皮も、一週間もあればちょっとした赤み程度にまで復元するほど。

いやーこの前、久々に太鼓叩きましたけど、最近はボカロとかアニメの曲が充実してて驚きました。

他にも遊びたい曲が残ってるので、手の擦り傷が治ったらまた行きます。

ソーシャル媒体への投稿内容の大半は、自分に起こった出来事の報告。

きっとフォロワーの皆さんも、照れて口には出しませんがあなたのことを心配しまくっていることでしょう。

ソーシャル絆創膏は自動的に皮膚の治癒状態をスキャンします。

画像データをそのままアップロードしては生々しいので、ソフトに、擬似的なイラストで代替して伝えましょう。

絆創膏の使用初日から、どれだけ健康体に戻ってきたかを共有できます。

傷を舐め合おうにも、それがどんな傷かをお互い知っておく準備が要りますからね。

よく似た傷を負った人同士をマッチング

この痛み、きっと今の私は世界一、苦しんでるはず。

と、世界中の人が思っております。

似たような経験をして、近い苦痛を感じている人は意外と多いもの。

にもかかわらず、その痛みが共有された光景に巡り合うことは皆無です。

やっぱりみんな、他人に見せたくないというか。

別に共有したいわけでもないわけですが。

他人の傷口からパックリ赤い模様がこんにちわしていますから。

それを舐め合うためには、自分の傷具合とよく似た人なら抵抗も少ないでしょう。

ソーシャル絆創膏を使っている誰々さんが「あなたと同じ傷を負っています」とお知らせしてくれます。

あとは、ああ、あの人にもこの傷と同じで、似た痛みも感じてるんだろうなあと。

想像しながら傷舐めコメントを送って気遣ってあげてください。

同情し合い、意気投合してオフ会まで漕ぎ着けたら。

いよいよリアル傷舐めプレイまであと一歩ですね。

心的外傷用ソーシャル絆創膏を開発中

ソーシャル絆創膏は、傷を舐め合える利点を活かして、トラウマの治癒にも有効な機能を開発中です。

むしろ舐め合うって物理的に舌で舐めるじゃありませんからね、元々。

相互扶助というか、精神的な意味で心的外傷を慰めあうみたいなニュアンスだったはずです。

でもこの機能は、まだ未実装。

さすがにバンソーコーを貼っただけで心を読み取るとか、ノーベル賞ものですよね。

言ってみただけ。

だいたい絆創膏という形である必然性が一気に無くなりました。

心的外傷とか以前に。

荒唐無稽なソーシャルグッズを売りにしているからといって。

リアリティのない適当すぎることを言うのは、さすがに憚られます。

同じ心の傷を背負っている人同士が繋がれる未来ってどうなんでしょうね。

どっちにも転びそうな、いやな予感が今からぷんぷんします。

触らぬ神になんとやらということで。

心の問題。

とりあえず変なことしないで、そっとしておくのが良いかもしれませんね。