なんななナンセンス

益体もないナンセンスなことを、ある程度は掘り下げて考えた

五輪追加競技 男子100mペア 棒高跳びペア

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オリンピックは平和の祭典。ピース。ラヴアンドピース。アヘ顔ダブルピース。一人寂しく黙々と競うぼっち競技じゃ幸せになれません。

冬季オリンピックでしたら世界的に有名な二人競技があります。ご存知、スキージャンプペア。その歴史は随分長いのですが、一方の陸上競技にペアでするスタイルって見当たりませんね。一人寂しくソロで行う個人競技ばかり。こんなに孤独な光景は平和の祭典らしくない。全ての選手が手に手をとって二人の絆を深め合ってほしいと思いませんか。

100m走ペア 400mリレーペア フルマラソンペア

100メートルを二人で走る。二人三脚で。スタートは二人三脚でもクラウチングスタート。相手の肩に手を回して、ふたり仲良くゴール目指して共に歩みましょう。一人一人の足がいくら速くても、それだけでは勝てません。ウサインボルトとペアになる選手の相性に問題があればスピードが出せず、他国の選手にも勝機が見えてくるはず。足を繋ぐ紐の結び方や肩の組み方にも、奥深いテクニックがあるでしょうね。

二人三脚なのは100メートル走だけではありません。例えば400mリレーもそう、一つのバトンを2人で運んで次の2人に繋ぎます。フルマラソンペアは男二人あるいは女二人が2時間以上も密着して駆け抜け汗だくになった姿を東京中の観衆の前で晒すことになるでしょう。

棒高跳びペア

棒高跳びも2人ですれば淋しくない。一人は跳ぶ役、もう一人は棒の代わりになってパートナーを天高く舞い上げます。まさに一本のポールのように、柔らかくしかし決して折れ曲がってはいけません。

実際の動作としては、跳躍する選手が棒選手の組んだ両手に足を掛けて踏み台にし、棒選手が背筋力で海老反るように後方へと勢いよく持ち上げる形になるでしょう。特殊部隊が高い壁を越えるのに兵士二人一組で足場を作って多段ジャンプするテクニックがありますが、あんな感じです。

夏季オリンピックには一人でやる競技と多人数でやるチームプレーはたくさんありますが、2人ペアってのは意外と少ないんですね。水泳シンクロやヨットなど水回り、テニスやバドのダブルス球技がメジャー。もっと陸上ラン系にも増えて良いではありませんか。

400mリレーを4人で走れるのですから、42.195kmを2人で、二人三脚で完走することだって造作もないはず。

地味すぎるスポーツ…五輪追加競技 畳の目を数える

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辛抱強く痛みに耐えることを畳の目を数えるようにと例えます。畳文化ならではの和風な表現ですね。実際に畳に編まれた井草の数を一つ一つ数える人は稀でしょう。

しかしここは冗談が現実になるオリンピック競技会場。畳の目を数えるという地味で無意味、まさにナンセンスを形にした冗談のような競技が実現しました。

地味でシュールなオリンピック競技

競技スタートの号砲を合図に各選手は、太さ1ミリメートル前後のい草で隙間なく編まれた畳の目を数えます。屈強な体躯の男女が揃いも揃って畳の上に屈んで地面を見つめて一心不乱にぶつぶつ数を呟き続ける。こわい光景。そして地味。画面に動きがない。そのシュールさが一部のオリンピックマニアに好評です。

予選は畳一枚。つまり一畳分ですね。日本畳には京間や江戸間で様々な種類がありますが、オリンピックでは便宜上91㎝×182㎝の畳サイズで争われます。この中に畳の目がいくつあるのかを手作業で数えるわけですが、気が遠くなりますね。

一般的に畳の目というと編まれた列の数で、だいたい58目から63目と決まっています。規格のようなもの。でもこれじゃ競技にならないので、そこに何本のい草が編み込まれているかを数えていただきたい。

仮に1本1ミリメートルとすれば奥行き182センチメートルですから、単純計算で1820本になりますね。1820×63でトータルは114660。でも実際は0.5㎜と細かったり、逆に1.2㎜と太かったりまちまちのはず。やっぱり正確を期すため1本1本を目視で数えましょう。

予選と決勝の畳の目数えルール

予選はタイムアタック。1畳の畳の目をより速く、より正確に数え終えた選手が勝ち抜けます。いくら速くても数を間違ってたら意味ありませんから、答え合わせ時に減点法でミス分を差し引いてスコアとします。

決勝は制限時間内に最も多くの畳の目を数えた選手が金メダル。これも最後に検算して失敗や不正を取り除き、世界で一番正確かつ大量に畳の目を数えたオリンピック選手を認定します。

畳の目を数える。その無意味さ、不毛さ、侘び寂びですね。和の心、禅の境地に通ずるものがあります。さあレッツトライ。自宅の和室に畳の部屋がある方は、悟りを開くつもりでオリンピックにチャレンジしましょう。

予算・治安・汚職…五輪新種目「オリンピック中止ギリギリで開催」

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あわやオリンピック中止か? という所まで追い込まれてから開催するほどポイントが高くなる新競技です。

予算不足

オリンピック中止の代表的な原因です。競技場やスタジアムを作るにも選手村を作るにも、お金がなくては始まりません。開催が危ぶまれるほど予定よりも少ない予算でカツカツの台所事情を演じてください。

建設遅延

そして資金が確保されて建設に着工したものの、なぜか遅々として進まないこともよくある話。完成予定日を過ぎても竣工の目処が立たず、テスト競技のスケジュールもずれ込んで安全性に問題のある五輪が出来上がります。

オリンピック開催の前日にギリギリで完成し、テスト競技もままならない状態での本番突入ほど高ポイント。

政情不安

どこの国も多少は政治に問題を抱えているものですが、反政府デモやクーデター懸念など国家転覆が差し迫っている国で開催されるオリンピックもポイントが高いです。

大統領が弾劾され、職権を停止されているなど序の口。政敵が主導する反政府組織によるスタジアム占拠計画を現政権が阻止できるかどうか、瀬戸際の政争を繰り広げてください。

環境汚染

衛生的なスポーツ環境は最低限クリアしてほしい条件ですね。選手生命どころか生命そのものが危うい汚れた環境で大会を実施しなければいけない国もあります。

生活ゴミや廃水が散乱した海で行うヨット競技や、マスク必須で自宅待機推奨の高濃度PM2.5大気中を長時間走るフルマラソンなど、見ている観客もクシャミが出そうになります。水飛沫を浴びるだけで病気になるほど、ビーチの水質を悪化させましょう

治安悪化

強盗や殺人が横行する地域が不幸にして五輪会場に選ばれることもあります。世界トップクラスの治安を誇る日本にいては想像できない修羅の国ですね。

試合を観戦しにきた観光客に加え、あろうことかオリンピック出場選手を狙った強盗事件も実際に発生しているのです。不謹慎ですが、現地警察は人命に関わらない範囲で治安を維持する手を抜きましょう。

汚職事件

特定の審判や運営委員を買収、オリンピック誘致に絡むIOCへの賄賂、八百長試合、大会利益の着服容疑。平和の祭典? 悪の仕事に手を染める人たちにとって、知ったことではありません。

数多くの一流スポーツ選手と共にそれ相応のお金と利権者が集まるオリンピックだからこそ、汚れた事件が起きやすい。要人の格が高いほど、賄賂の額が大きいほど、メディアが大々的に報道するほど高ポイントを獲得できます。

  このような開催を阻む難題をこれでもかと高く積み上げて、その上で五輪を成功させてください。万が一、本当にオリンピックが中止になってしまったら当然、この競技も失格。予算、環境、治安、全てを犠牲にしてギリギリを狙いましょう。