衣服を着替えるという行為は世界共通の習慣であり、演劇などの舞台をしている人たちはすぐに別の衣装に着替えなければいけないことから早着替えの技術を磨いていることも少なくないと言います。
そんな着替えという日常の行為をいかに最速で正確に行うことができるのかという競争意欲が高まって生まれたのが、早着替え競技なのです。今回は、そんな早着替えが競技としてオリンピック新種目になった場合の考察をしていきます。
着替えのルールはスピードと正確さ
早着替え男子の競技ルールは至ってシンプルで、指定された衣装に着替える際にかかった時間を競うものとなっています。
ルールの重要な点として注目されているのは着替えるスピードと正確さであり、誰よりも早く着替えを済ませることはもちろん、指定された衣類を正しく身につけなければいけません。そのため着替えの時間をどうやって短縮するのか、正確に身につける知識や技術を持っているかどうかが勝負のカギです。
2020東京五輪の決勝は「十二単(じゅうにひとえ)」
早着替え種目の特徴は、決勝戦の種目衣装が開催国の伝統衣装であることです。そのため2020年東京五輪では日本が開催国となるため、決勝戦での衣装は十二単(じゅうにひとえ)となります。
これは女子はもちろん男子も同じ衣装で決勝に臨むこととなり、身につける衣類の多さや帯の結び方など着物に関する知識や技術が必要。どのようにして早く身につけることができるのかが勝敗のカギですね。
競技終了後はエキシビジョンとしてショーを開催
そして早着替えの競技後の楽しみとして話題を集めているのが、エキシビションとしてファッションショーが開催される点です。フィギュアスケートのエキシビションみたいな感じですね。
男子も女子も合同で行われるエキシビションとなっており、ファッションショーの合間にはランウェイでデモンストレーションなどが開催される予定となっています。そのため競技中はもちろん、競技後のエキシビションも楽しめるところが早着替え競技の魅力です。
オリンピックを盛り上げる世界共通の文化競技
このように早着替えは世界共通の文化を思い切ってオリンピック競技にしてしまった面白種目で、単純に勝敗を競うだけではなくエンターテイメントとしての側面を持っているところが魅力です。
特に競技終了後のエキシビジョンでは選手たちが楽しくファッションショーを繰り広げるため、オリンピックに相応しい平和な競技となっています。