なんななナンセンス

益体もないナンセンスなことを、ある程度は掘り下げて考えた

笑ってはいけない東京五輪新種目「シンクロナイズドタイキック」

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デデーン。

タイキック。

音もリアクションも普通のお仕置きより派手で、タイキックの方がガチで痛そうな感じが楽しいですよね。

タイキックはオリンピック競技として十分なポテンシャルを秘めています。でも単純にケツを蹴るだけじゃ芸が無い。

そういえば、タイキックとダイビングって似てるなあ…

笑ってデデーンされてタイキックされるまでシンクロ

シンクロナイズドタイキック競技はシンクロナイズドダイビング同様、飛び込み演技の優雅さと共に動きのシンクロ率も評価されます。

それに付け加えて笑い方、笑ってはいけないのに笑ってしまったときのリアクション、お仕置き棒、いやタイキックの叩かれ方、叩かれた後のリアクションまで二人揃ってシンクロしてもらいます。

ほら、シンクロ競技って最初から最後まで常に笑顔じゃないですか。だから必ずアウトになるんです。そして「すでに笑いましたが最後までお楽しみください」のテロップがテレビのオリンピック中継画面に表示されます。毎年おなじみの予定調和ですね。

プールに飛沫を立てず飛び込み、演技を終えてプールサイドに上がって来たあと、お待ちかねのお仕置きタイキック。どこからともなく歴戦のムエタイ戦士が2人、意気揚々とやって来ます。そして水着姿の選手二人のお尻にそれぞれ同じタイミングで痛々しいタイキックが炸裂。柔らかいお仕置き棒と違って本物のプロムエタイ選手によるガチなタイキックは放送事故かってくらいに痛いはず。

蹴られて超痛くてもシンクロ水泳的には笑顔を絶やすことはご法度です。引きつった笑みをオリンピック中継カメラのほうへ向けてニッコリ。競技終了、採点が行われますのでインタビュールームで赤く腫れたお尻をさすりながら結果を待ちましょう。お疲れさまでした。

東京五輪新種目「大食いロードレース」

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自転車のロードレースは長距離を長時間に渡って走破する過酷な競技。何時間もノンストップで走り続けるから、当然お腹が空く。バイクを漕ぎながらカロリーメイトみたいなレーションを食べている姿がカメラに映る。あれがすごく美味しそうに見えるのは何故なのか。

人間、美味しい食べ物はどんどん食べるべき。それはオリンピックの舞台とて同じ。長距離ロードレースというカロリー大量消費競技の最中に、ご馳走をフードファイトして大量のカロリーを摂取すること。強くなりたくば喰らえ。

大食いロードレース競技は通常のロードにプラスして、走行しながら規定の食べ物をより多く食べ、ゴール時の体重が最も増えていた選手が金メダルとなる。なお順位に応じてボーナスポイントが与えられるため着順も重要。ちんたら走ってはいけない。食わず嫌いもいけない。笑ってはいけなくはない。

ご馳走とはいっても食べるメニューは公平を期すためオリンピック委員会が指定する。まずは世界中のロードバイカーから愛されているヤマザキパンの「薄皮こしあんパン」。しっとり食べやすく詰まった餡子でカロリー摂取も捗る。まさに大食い自転車競技のために開発されたような逸品。ヤマザキパンは次期ノーベルレーション賞受賞候補と目されている。

それから各種レーションバーとしてパワーバー、一本満足バー、ソイジョイなど。しかしカロリーメイトで分かるようにパサパサ系の栄養補助食品はロードレースで口の中がカラカラになるので好まれない。フードファイターにとって口や喉の渇きは絶対厳禁である。食べずらさによって自転車走行のスピードが殺されるのも極力避けたい。

ウィダーインゼリーやカロリーメイトゼリータイプは飲みやすく短時間でエネルギー補給できる。しかしやはり少量なくせに高額であり、食べた気がしないとはこのこと。大食いロードレースのレーション費用は全額IOC持ちだが、日頃の節制精神が染み付いた多くのレーサー達はオリンピックだからといっていつもと違う物を食べようとは思わない。

判定は着順ごとに割り当てられた得点と、競技前の計量とゴール後に計量した体重とを引き算した得点を合算して最も多い選手から金メダル、銀メダル、銅メダルとなる。走行タイムではないところが要注意ポイントで、2着や3着でも大食い分で順位をまくれるなら敢えて1着を狙わず大食いに注力するという戦術が成り立つ。そのまた逆も然り。

ロードレースは過酷で危険なスポーツで知られる。フードバトルと一緒にしては双方に対して失礼だが、大食いの胃腸内科的な危険さを加味した競技であるからカロリーメイト・メープル味のような甘さを期待しては命にかかわるだろう。

東京五輪新種目「水中柔道」

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略して水道。息を止めてプールに潜水。試合時間は普通の柔道と同じ男子5分、女子4分。ただし、激しく動いているため息が続かなく、20秒ないし30秒単位のラウンド制。水中なので水着を着用。男子は海パン、女子は非ビキニ水着。

柔道着の襟がないため相手を掴むところが無く、もっぱら手首、首筋、肩などを直接鷲掴みで組み合う。そのため強い握力により内出血の跡が多く目立つ。

女子は水着の肩掛け部分を掴んでよい。しかし肩紐が外れる、切れる、伸ばして胸部の不適切部位が露わになるなど着用の乱れが認められる場合は待てがかかり注意、指導が与えられる可能性がある。

なお一部メディアからドキッ女の子だらけの水泳大会的な企画と類似点を指摘されるが、使用する水着を競泳水着またはスクール水着に限定するなど世俗化抑制の方策が取られる予定だ。

水の浮力によりプール底へ押さえ込むことが困難なため寝技は存在しないが、関節技と締め技は認められる。締め技は胴着を使えないため、素手によるチョークスリーパー的なプロレス技に近くなるだろう。

水中柔道競技は終始、水の中で行われる。そのため「水中の格闘技」などと身も蓋もない例えられ方をされがちだが、水面下での激しい肉弾戦で知られる水球競技がすでにこの異名で呼ばれ続けているため重複する。

水中柔道女子に関しては「水中のキャットファイト」等のややアングラな別名を付けられなくもないが、そのノリでいくと水中柔道男子に「水中のパンツレスリング」といった不名誉なあだ名が採用されかねないため、世界水中柔道連盟は頭を悩ませている。