なんななナンセンス

益体もないナンセンスなことを、ある程度は掘り下げて考えた

神ってるアニメ作品を制作した神アニメスタジオ会社

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神ってるアニメ作品が神アニメスタジオから生まれないわけがない。たとえ神アニメーターが年収数十万円で働かされてても、そこから神アニメは生み出されている。聖なる夜も。

Gohands

独特の耽美な色使いと澄み切った音楽が流れる舞台で7つのクランに分かれた秀逸美麗な男女が異能力バトルするアニメ「K」でGoHandsを知った方も多いのでは。かと思えば下ネタ、隠語、猥談だけで構成されるアニメ界屈指のピー音回数を誇るアニメ「生徒会役員共」では「上品な下品さ」を見事に表現。神ってなければなし得ない所業。

Kのようなグリグリ動きエフェクトバリバリなバトル表現は得意とし、女子高生が放射能汚染の東京を探索バトルするアニメ「COPPELION」や一度死んだはずの少女が強くてニューゲームして戦う劇場版「マルドゥック・スクランブル」三部作でスタイリッシュアクションを描き切っている。

P.A.WORKS

「花咲くいろは」で実在する温泉街を全国的な聖地に活性化させ、アニメ内の架空のお祭りをリアルに毎年の恒例行事化するなど「アニメで町おこし」の成功例で名高いP.A.WORKS。これからは人情物ほのぼの感動アニメに期待しよう、と思った矢先の「凪のあすから」「グラスリップ」で火サスも真っ青の人間関係ドロドロ疑心暗鬼ドラマを展開。

あまりの鬱展開にドン引きした視聴者を良い意味で裏切ったのは、アニメ制作業界そのままをリアリティ豊かに再現した「SHIROBAKO」。多くの実在人物をモデルにして業界の裏と表を赤裸々に描画するにあたり、アニメファン視聴者の眼だけでなく競合他社で働く同業者の眼も意識したことだろう。

からの「クロムクロ」ではロボット殺陣バトルという新しい硬派路線を開拓。今後の幅広いスケールを感じさせる神スタジオだ。

A-1 Pictures

原作が神ってるからといってアニメ化が成功するとは限らないのがアニメ業界。理想的な異世界要素を凝縮した厨二小説「ソードアート・オンライン」のアニメ化を神々しく成功に導いたA-1Picturesは神が人間界に遣わした使徒か天使か。

天使といえば外見も中身も天使にしか見えない大勢の女の子が歌って踊って頑張る「アイドルマスター シンデレラガールズ」の神懸かりっぷりも見逃せない。大人の事情は若干あったらしいものの、きっちり最終回ライブも神クオリティに仕上げてきた。彼女らアイドルを偶像崇拝する信者を増加させたことからも、A-1Picturesの神と思しき所業は明らかである。

シャフト

八百万の神がいるという日本において、それらが巻き起こす怪異を通じてハイスペック女子達とキャッキャウフフできるハーレムアニメを映像化できるシャフトもまた神プロダクションのひとつと見なせはしないだろうか。「化物語」シリーズの原作者はファンによって神格化されて久しいが、追随して長く放映中のアニメ版監督もまたカリスマ化している。劇場版はテレビ版と違ったテイストで好評だ。

「さよなら絶望先生」「魔法少女まどかマギカ」の評価も高く、現在の神シャフトに思い浮かべる神ってるイメージは神たる彼率いるシャフトによって天地創造されたといって良いだろう。

動画工房

「月刊少女野崎くん」「干物妹うまるちゃん」と個性的で完成度の高いほのぼの系ギャグアニメに定評があるアニメプロ。さらに「ゆるゆり」「未確認で進行形」のような日常系から「銀河機攻隊マジェスティックプリンス」「緋弾のアリアAA」など各種バトル物アニメもこなす万能神。今後が楽しみな前途有望神。

ポリゴン・ピクチュアズ

神アニメ制作会社の中でも3DCG専門の異色神。ポリゴンと名を冠するように、一見アニメ塗りに見える作画は全てそのような効果で描画したCGであり、従来のパラパラマンガメソッドは用いられていない。かつては手書きアニメの中にCGキャラが混ざるといかにもCG然として浮いていたものだ。フルCGアニメ「シドニアの騎士」では違和感のないキャラデザ、動画、背景、重低音まで凝ったサウンドも合間って完成度の高い宇宙SF濾過アニメを誕生させた。

蓄積されたCGノウハウを「亜人」でも存分に発揮し、映像化が難しそうな黒い幽霊をリアルに再現。現代社会を舞台にした人物のモーションや背景描画が劇場版レベルまで遜色ないことを証明。来たる2017年に公開が予定されている最新作「BLAME!」劇場版ではさらに卓越した神CGアニメが降臨するだろう。

マングローブ

栄枯盛衰。神とて永遠ではないと思い知らされるアニメスタジオ、マングローブ。「GANGSTA.」のBlu-ray発売中断や劇場版「虐殺器官」の制作中断を経て破綻、組織自体が消滅した。神は死んだ。いや、死して神になったと考えるべきか。

キャラ、シナリオ、殺陣アクション、クールなDJ演出、どれをとっても神ってたスタイリッシュサムライアニメ「サムライチャンプルー」を生誕させた神制作会社だった。個人的には退廃的な世界観で謎に満ちた放浪の旅をする「Ergo Proxy」が印象深い。

架空の都市名に「ネオ○○」がつくクールなアニメ7選

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町の名前にネオとつけるだけでお手軽な近未来都市の出来上がり。どんな田舎町であっても。あの鳥取だってネオを付けたら、ほらクールでカッコいい、ネオトットリ…

まだ諦めるのは早い。日本随一を誇る未開の地として名を馳せるあの群馬県だって、ネオを付けた途端に超高層ビルが立ち並ぶ近未来的電脳都市に。その名も、ネオグンマー…

ネオ東京(AKIRA)

1980年代に制作され世界中を席巻したAKIRA。今なおマイベストアニメに挙げる人も多いカリスマアニメ。舞台となるネオ東京は東京湾を埋め立てて構築され、超々高層ビル群が圧倒する近未来都市。2020年東京オリンピックを予言していたかのように開催。当たらずとも遠からずなクールジャパンシティ、ネオトーキョー。

ネオヴェネツィア(ARIA)

人工的に再現された水の都ヴェネツィアの街並み。水上タクシーのゴンドラが行き交い、街全体が水没するアクア・アルタまでも。まるで地球のイタリアと錯覚するほど。忘れてしまいがちだが、ネオヴェネチアはテラフォーミングされた火星だ。登場人物達は時折地球を思い返しながらネオヴェネツィアの魅力を再確認していく。

ネオサイタマ、ネオカブキチョ、ネオロポンギ(ニンジャスレイヤー)

殺伐とした未来に蘇ったジャパニーズニンジャ共は欧米化が進んでおり、日本語も怪しげに進化した。あ、いえ、進化の袋小路へ入っているというべきか。海に面していないのに東京湾を埋め立てて造られたと言い張るネオサイタマ。まあ東京が滅んでサイタマが飲み込んだそうなのだが。昔の歌舞伎町がさらに猥雑になったネオカブキチョ、カラテの達人が支配するネオロポンギなど適度に歪んだ解釈をされた旧東京の町々はクールというか狂っている。

ネオ童実野シティ(遊☆戯☆王ファイブディーズ)

パズルゲームやカードゲームが弱い人は、健康で文化的な最低限度の生活を保証されない。これは遊戯であっても、遊びではない。かつての童実野町はゲームで町おこしを試みて一定の成功を収めた程度の平和的な都市であったが、名古屋市における某自動車メーカーのように海馬コーポレーションが独占支配を強めた結果、遊戯の強さで序列が決まるギスギスした完全格差社会の街に変貌した。クールというより冷酷な感情渦巻くマッドシティだ。

ネオトピア(SDガンダムフォース)

SDガンダム SDガンダムフォースVSダークアクシズ (BB戦士)

SDガンダム SDガンダムフォースVSダークアクシズ (BB戦士)

等身大の人型ロボット同士が闘って悲惨な戦争を引き起こされ、世界が荒廃したことを反省。ロボットと人間が仲良く暮らせる理想郷を目指して作られたネオトピアでは元凶となったリアル等身ロボットが町の地下深くに埋葬されている。昨今のスリムでカッコイイロボットを戦わせて陶酔する全てのロボットアニメ共に聞かせてやりたい教訓だ。派遣会社に勤めるデフォルメロボットがベビーシッターの仕事で日銭を稼ぐ、そんな平和なネオトピアを僕らは望んでいたはずじゃないのか。

ネオトピア(牙 -KIBA-)

もうひとつのネオトピアは似ても似つかない、絶対規律が支配する封建国家。少しでも戒律を破ってヘンなことをしでかそうものなら本人は即刻処刑。さらに一族郎党みな辺境の不毛の地へと追放される徹底ぶり。もちろんアニメの話なので、そんなドS都市が現実にあるわけが…いや、いくつか思い当たる独裁国家がないわけではない。ここはクールに遺憾の意砲をぶっ放してキレイさっぱり平和な世界を実現したい。

ネオホンコン、ネオジャパン他(機動武闘伝Gガンダム)

機動武闘伝Gガンダム 石破天驚 Blu-ray Box 第壱巻

機動武闘伝Gガンダム 石破天驚 Blu-ray Box 第壱巻

ネオホンコン、ネオジャパン、ネオフランス、ネオイタリア、ネオイングランド。もはやネオが付いていない都市を探すほうが難しい。またニンジャスレイヤーか。いや違う。ロボットバトルが競技化された世界だ。ガチのロボット戦争ではないため殺伐感は薄い。おっさん世代には刺激が物足りないかもしれないが、低年齢層の支持を獲得してアニメとしては一定の成功を収めたといえる。ネオホンコンは本物の香港にわりと近いデザインをしている。このアニメからロボット要素を抜いたら、意外と現実同様のリアルな日常が訪れるのではないだろうか。それをクールと呼ぶかはさておき。

テクノ音楽にノッてピンポン「石の卓球」東京五輪新種目

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卓球のラリーはただでさえリズミカル。突き詰めたらテクノ音楽にノッてラリーするのは当然。ピンポンっていうけど、ピンもポンも電子音っぽいじゃないか。

よって卓球選手はアーティストである。それもあらかじめデータを打ち込んでおいてライブで再生するだけのなんちゃってDJではない。生演奏専門のテクノアーティストなのだ。

石で出来たピンポン玉とラケットで卓球する新種目「石の卓球」。石はピンポン玉のように弾まない? その通り。しかし胸に手を当ててみて欲しい。心が弾んでいないだろうか。そこに麗しの色めく世界が広がっているはずだ。

卓球台に石のピンポン玉がゴツ、と落ちてゴロゴロ鈍い音を立てながら転がる様は生々しく魂に訴えかけてくる。石製のラケットと石玉がぶつかり合って砕け散る寸前、心に弾力を取り戻せ。

テニスにはゾーンと呼ばれる無我の境地があるが、卓上のテニスでもある卓球にも存在する。石の球でゴンゴンガンガンと打ち合うリズムに合わせて胸がときめき、さながらユートピアの趣だ。

ラリーをミスって石が選手の頭にでも当たれば騒然とするギャラリーのさざめきの中、地面とキスすることになるだろう。それもまた良し。石の卓球は理想郷にもっとも近いスポーツといわれるゆえんである。