なんななナンセンス

益体もないナンセンスなことを、ある程度は掘り下げて考えた

2020東京五輪新競技「リアルウォーリーを探せ」


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世界的に有名な、ちょっと変わったお兄さんの趣味が、ついにオリンピックで競技化されました。

舞台は五輪競技会場全域。
スタジアムの観客席から売店、通路、選手村、トイレ、駐車場などの至るところで、いわゆるウォーリーを捜索していただきます。

といってもあのシマシマ模様のメガネ青年ではありません。
目印は各選手の自国の国旗がデカデカとプリントされたTシャツの人です。

出場国別に、ターゲットとなるウォーリーが別人で違います。
他国の探索者の後をつけて行って寸前で掻っ攫うみたいな小細工が通用しないように考えてのことです。

その人を最初に探しだした人が金メダル。
ね、簡単でしょう?

でもオリンピックシーズンの開催地なら、国旗を模した格好した人って結構いそうですね。
一般の人とかぶっては困ります。
だから、あの変な丸いメガネも着用してもらいましょう。

でもまだ偶然似たようなデザインの眼鏡をかけてる人が他に現れるかもしれません。
どうしたら誰にも真似できないウォーリーを作れるでしょうか。

ああ、そういえば。
原作では、ウォーリーはとあるおっさんに魔法のステッキみたいなものをもらって、己の目的のために使いこなしていたそうですね、確か。

東京五輪特製の、複製不可能な魔法のステッキを制作してウォーリー役の人に持ってていただきましょう。

これ、決して離さないように。なくしたら大変ですよ。
ウォーリーのステッキが紛失したらその国は競技失格となりますので。

オリンピック新種目「リアルウォーリーを探せ」のウォーリーは隠れてるわけではなく目立つ格好のまま任務を楽しんでいます。
そんな彼を、選手は探してください。

で、彼を見つけたら、閉会式会場まで連れてきてもらいます。

なにせフリーダムなウォーリーのことです。
オリンピックなんてどこ吹く風で自分の気の向くままに世界を放浪しようとしてばかり。
といった原作通りの性格まで含めてウォーリー役の人には演出していただこうと思います。

五輪閉会式会場には、このリアルウォーリーを探せ競技についてだけ先に表彰台をご用意。
受賞は完全先着順。
もちろん後ほどビデオ判定による厳密な審判が行われ、不正が発覚した選手にはメダルの剥奪と今後のリアルウォーリーを探せ競技への出場資格停止が命ぜられます。

ご存知のとおり、オリンピック期間の会場周辺は全世界から訪れた観戦客でごった返すことでしょう。
五輪期間内にその中から自国の国旗を纏ったウォーリーを探すのですから、普通に考えたら不可能と思われます。

そこで各選手ごとに考え編み出した戦法が活きてきます。

ある国の選手は柔道、レスリング、フェンシングなどの格闘競技会場周辺にアタリをつけて重点的に探索したり。
陸上競技場に限定して双眼鏡で全ての観客席をつぶさに調べたり。

あるいは直接会場を探すのではなく、選手村の室内にテレビを数十台用意して、どれかの中継映像にウォーリーが偶然映り込むことを期待して根気よくモニターし続ける手段もあると思います。
このように広く公開されている映像情報を利用することはルール違反ではありません。
選手ではない一般人も常に触れている内容ですからね。

ルール違反となるのは協力者を用意したり、第三者にウォーリー捜索の協力を依頼したり、逆に協力を受けたり。
我々が観戦してて、もしウォーリーみたいな人を見つけても黙っていましょう。
しーっですよ。

あくまで単独で可能な範囲で戦っていただきます。
これは、絵本の中のウォーリーを親子や友達と一緒に探すのとは違う点だといえますね。

2020年東京オリンピックから追加される可能性のある本競技ですが、ズルのできない詳細なルール策定や本家ウォーリーを探せの所有者であるエンターテインメント・ライツ・グループとの権利交渉もこれからと聞いております。

もしかしたらウォーリーっていう名前は商標上使えなくて、オリンピックオリジナルのマスコットキャラクター的な何かが用意されるかもしれません。
と思ったら過去のオリンピックごとに違ったマスコットが作られてたんですね。
ウェンロックとマンデヴィル(ロンドン)、フーワー(北京)、アティナとフィボス(アテネ)、などなど開催国に関連するイメージが多かったようです。

今度はウォーリーっぽい名前で。
オリンピー・・・リンピッキー・・・リンリン・・・
だめ、センスの限界。

オーリー・・・って使いたいのですが、似てますね。
ギリギリセーフ、だといいなあ。
スケボーやスノボーにある基本技の名前ともカブッてるし。

もうやめときます。
きっと東京五輪では日本や東京のイメージで、どっかの広告代理店かデザイン会社がそれっぽいキャラクターを用意してくれますから。

むしろそっちのほうが楽しみです。
萌えキャラ・・・なわけないと思いますが、どうせ全国の描いてみた絵師の皆さんによって萌えキャラ化されるでしょう。

日本お得意のカワイイは正義的な盛り上がりにも期待ですね。