なんななナンセンス

益体もないナンセンスなことを、ある程度は掘り下げて考えた

都市伝説「幻の村」7選。実在しない架空の村なのに目撃情報は絶えない謎…


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かつて実在したかどうかも定かではない、いわく付きの村がある。幻の存在なのに訪れた人がいて、どんな家が残っていた、こんな不思議な体験をしたと眉唾な伝聞が残されているが、いずれも証拠はない。が、絶対に嘘だという証明もできないことから都市伝説化した。

日本では今も、地図やグーグルアースにも載らない小さな村や集落が存在するという。

杉沢村

f:id:nan7net:20131217105137j:plain 青森県に実在したとされる杉沢村は今や代表的な都市伝説村だ。昭和時代の初めに発狂した一人の村人によって全村民が惨殺される事件が発生。自身も命を捨てて無人の廃村となった。その後は市町村統廃合により地図上から杉沢村は消えた…はずなのだが、廃村自体は今もどこかに存在しており、訪れる人に災いをもたらしているという。

古地図や人づてに継承された口伝を元に幾度となく調査が試みられ、杉沢村の場所や規模があと一歩で特定できるという所まで追い詰めるたびに調査が断念されてきた。怪しい鳥居や血塗りの廃墟、立入禁止を警告する看板、今なお怪奇現象の目撃情報が絶えない杉沢村は、間もなく幻の村ではなくなるだろう。

池添村

f:id:nan7net:20161017113736j:plain 限界集落すぎて名字が三種類くらいしかない謎の村。お店らしき建物は郵便局と雑貨屋のみ。だからお盆になるとお花を満載したトラックがどこから乗り付けてきて、墓供え用の花束を家々の玄関先に置いていく。まるでその家で人が亡くなったかのような光景だ。部外者が立ち入ると数年以内に謎の死を遂げる都市伝説も付け加えておこう。

下多島村

f:id:nan7net:20140916123050j:plain 下多島村があるからには上多島村もあるようだ。が、都市伝説として問題なのは下多島村のほう。つい数年前まで実際に住んでた人の情報もあるようだが、真偽の程は不明。非常に封鎖的であり、外部の人間を冠婚葬祭に決して招かない。

さらに上多島村よりも下多島村に毎年多くの自殺者が出ていたことが怖さに拍車をかける。必ず首つりによる自殺が報告されており、道端のとある電柱は首つりに使われるのが公然の事実だったとか。

樹海村

f:id:nan7net:20160410111007j:plain 富士の青木ヶ原樹海には自殺してもしきれず生き残ってしまった人々が、樹海の奥地でひっそりと集落を作って生活している「樹海村」があるという。自殺未遂して死ぬことを諦めてしまう人は少なくないそうだから、あり得る話ではある。

他方、古くから樹海内でサバイバルな生き方をする流浪の集団がいて、自殺未遂者と共存を続けている村だという説もある。どちらにしろ、極めて実在性が高い都市伝説といえよう。なお、本当に実在する「精進湖民宿村」は民宿に郵便局に商店に保育所もある正真正銘、普通の村であるため、間違って迷い込み迷惑をかけないよう注意されたい。

犬鳴村

f:id:nan7net:20170124233203j:plain 都市伝説になる村には外界から隔絶された治外法権的な特徴がある。犬鳴村もそうした都市伝説村のテンプレに当てはまっており、外の人間が迂闊に足を踏み入れると生きては戻れない危険を孕む。命の保証をしない警告看板、旧道に残る古いトンネル、排他的な性格が根付く原住民、暴力的な事件の噂。まるで都市伝説になるために発生したような典型的怪しい村だ。

指切村

f:id:nan7net:20161029192511j:plain 妖怪や幽霊よりも人間の行いのほうが怖いと感じさせる架空の村もある。指切村。中に入った人が指を切られるのだろうか。確かに怖いが、都市伝説になるほどではない。指の欠損が多発したのは村人のほうである。何の呪いか祟りか、この村では最初に農作業中の事故で足の指を切断してしまった村人を皮切りに多くの指切断事件が続いた。いつしか指切村と噂されるまでに。

だが幸か不幸か、非科学的な呪詛のせいにして片づけるには時代が新しすぎた。なんのことはない、真相はケガによる保険金を狙った集団自作自演である。昔なら村人全員で結託して証拠や証言を口裏合わせれば事故にでっちあげるのも簡単だったろうが、近代的な詳しい調査をすればこの通り。金目当てに幾人もが自分の指を切り落とす集団には、怖くて近づきたくないものだ。

南馬宿村

f:id:nan7net:20160729135441j:plain 人間の怖さといえば村八分はその集大成といえる。大人版、仲間はずれイジメ。無視されるとか、集会に呼ばれないといった生ぬるいハブではない。留守中に自宅へ放火、バキュームーカーで汚物の放出、後ろから刃物で刺傷など、シャレになっていない。秋田県に今も伝わる、生ける都市伝説だ。公式ホームページもあるから実在する可能性が極めて高い。

以上、都市伝説として現在も口の端に上る7つの幻の村を挙げたが、気を付けてほしいのはこれ以外にも今なお地図に載らない、あるいは抹消された集落が日本のどこかに存在しているかもしれない事実だ。もしも風の噂に目撃情報を聞いても、安易に近付いてはいけない。その後、今度は自分自身が帰らぬ人エピソードとなって都市伝説を彩ることになるだろう。