お金のかわりに、キス。
そう、あのキス、KISS、接吻です。
唇で唇を悦ばせる永遠の一瞬。
キスからの成り行き任せに抗うのがまず一苦労。
思わず腰や首に手を回さずにはいられません。
オーケイ、レッツパーリィィィッッッ
鱚じゃないです。
そんな一日中でもしていたいロマンチックなキスが、もしも通貨に、お金になったらというお話。
キスは等価交換され、運用され、貯キスされ始める
お金ではなくキスが通貨になったらもう大変ですね。
日本中、いや世界中のけいざいが阿鼻叫喚の大混乱です。
物を買ったり、お給料をもらうときに、店員さんとか社長や銀行員さんとちゅっちゅできます。
まずは朝の通学中にジュース買いに寄ったコンビニで店員とキス。
昼には学食とか購買のおばちゃん、いえお姉さんとチューして焼きそばパンをゲット。
放課後に行きつけのゲームセンターでゲーム機やプリクラで遊ぶたびに店内スタッフと熱い口づ け。
家に帰って晩ご飯を食べたあとに今月のお小遣いをもらう時、お母さんと親子愛を唇で直接確かめ合う。
んー。
やばくね、これ?
遊びじゃないのよ。
これはナンセンスであっても、遊びではない。
キスは有史以来かつてなく身近な生活、さらにいえば生命維持活動と経済活動に密着した行為に至りました。
歴史とはかくも数奇なものなのですね。
文明が高度かつ知的に発展するほどに、本能に根ざした姿を現してくるとは。
いよいよ何をもって高度と呼べるのか疑わしくなって参りました。
唇と唇を重ね合わせるとき、そこに上も下もないということです。
真理だわー。
パリにおりますと、街中の至るところで強固な抱擁を伴ったフレンチキッスを目のあたりにすることができます(やや大袈裟)。
この人間的に極めて自然な文化が経済と遍く融合して普及した世界には興味が尽きません。
あー気になるー。
わかりやすく、日本円で考えてみます。
プラトニックな投げキッス=10円相当
非接触系キスです。
主に草食系女子に人気の愛情伝達行動、いや通貨ですが、肉食系女子もスナック感覚で日常的に使いこなします。
間をとって、一見肉食系でイケイケなのに、いざコトを構えようとすると途端に引き腰になる背伸び系女子にも手軽にご利用頂ける投げキスです。
とはいえ10円では、消費税も上がろうかという今時、何も買えません。
レジで端数を払う際、去り際に見返りながらウィンクもサービスしつつ唇から遠距離攻撃いたしましょう。
挨拶代わりのエアーキス=100円相当
ほら、欧米で待ち合わせてた二人が会ったときにお互いの顔を入れ替えてハグしながらちゅっと音を立てるアレです。
ほっぺたにちゅーしてるように見えますが、ちゅー音だけで、実際にはしてないんですよねぇ。
正確には、ほっぺたをぺたっと一瞬くっつける感じかな?
まあ、やったことないですが。
フルハウスとかハリウッド映画とかでも良く目にしますね。
よく知らなくて唇にチューしたら、ドン引かれるので気をつけましょう。
キスであってキスではない、手軽さと距離感の兼ね合いから、日本円にして数百円のお小遣い的使い方が主流です。
コンビニなら店員と、自販機ならコイン入れる所と、お祭りの夜店なら売り子の女の子または明らかにそっち系の男の子と。
恋人がいるから無理って?
エアーだからへーきへーき。
あ、自分は無理っす。
コンビニ店員とか大変ですね。
美少女とか、イケメン君がレジしてたら、長蛇の行列ができるのでしょうか?
コンビニの売り上げが、キスしたいと思わせる店員の有無によって左右されるとかすごい世の中ですね。
コンビニ店員したいけど、自分って可愛くないから無理・・・とか諦めるのは、まだ早いですよ。
今はメガネっ子とか、ポニーテール好きとか、ツンデレが好みとか、さまざまな需要があります。
「こ、このキスはお茶とおにぎりのお礼だからっ か、勘違いしないでよねっ」
リピート確定ですね。
女性向けの男性店員としても、さわやかイケメン、草食系男子、細マッチョ、男の娘など選択肢の幅が広がります。
時給、もっと上げてあげてもよさそうなものですよねえ。
バードキス=1,000円相当
くちびるとくちびるの先にチュッでするキスです。
日本での普通のキスが、これを1回することですね。
何度もちゅっちゅするのがバードキス。
小鳥が親愛のしるしにクチバシでちゅっちゅするようにね。
実際に唇が触れ合うこともあり、ついに1,000円紙幣に相当するキスが出てきました。
千円・・・安い気もします。
人によっては、1億円もらったってしたくないでしょう。
ある意味、プライスレス。
マックの0円スマイルと一緒にされたくはありませんね。
あれも10円くらい値段つけたら面白いのにねぇ。
ディープキス=10,000円相当
みんな大好きべろちゅーですね。
一万円相当の価値があります。
もちろん実際には1兆円もらったとしても、相手によります。
それだけの高額な買い物をするときっていつでしょう。
服とか?
セレクトショップやブランド直営店のカリスマアパレル店員とべろちゅーできますね。
だいたいそういう良いところのスタッフって容姿端麗。
少なくともオシャレさん揃いだから売り上げ倍増だわー。
ユニクロやジーユーだと、うーん、多めに買わないと一万円いかないかもわかんないですぅ。 1万以下なら普通のキスですからっ
あとは自動車を買うときとか?
ディ、ディーラーのおっさんとべろちゅー・・・
100万円分のディープキスって、5分とかじゃ終わらないでしょう。
小1時間、いや場所を変えて一晩かけてちゅーし続ける勢いじゃないと。
だ、誰か女性ディーラーのいるカーショップ知ってたら大至急。
若めでっ
できれば札幌周辺でっっ
新車買うから、舌と舌を絡め合わせて、たっくさん唾液を交換しようねっ
・・・うわぁ
キスの使い方、これで合ってるんですかねぇ。
てか「キスを使う」とか、どこの小悪魔かっていう。
みんなが合法的にキス魔化になる日
商取引=キス。
もはやカオスです。
そこらじゅうで誰も彼もがちゅーしまくり。
キスの上手い人がお金持ちなのかな?
いや、みんながキスしたくなるような魅力的な人のほうかな。
おごられ上手的な感じで。
ところでお金を払ってキスとかそういうことができる既存の某業界の話については総スルー致しました。
そっちはマジでナンセンスの域を出かねない。
でももしかしたらもうひとつのナンセンスのほうで考えるかもしれません。
ていうか、あれれ。
そういえばキスって、お金と違って、量が減らなくね?
いいじゃないか、減るもんじゃないし。
決まり文句ですけど、やっぱり、だ、だめですよね。
だってそれいったら、キスの他にも通貨になりかねない行為ががが。