ふと、黄昏れたくなる瞬間があります。
人前では恥ずかしくて出来ません。行動に移して黄昏る人はごく少数でしょう。
誰かの目に止まって、あの人カッコつけて黄昏れてたんですってーヒソヒソ、と陰で噂されるリスクが怖いです。
こういう誰得でナンセンスな行為こそ、別の人にやってもらう価値があるといえるでしょう。
オフィスの窓際で
あなたの代わりにブラインドを人差し指でカシャッと下界を見下ろします。
部下の報告を冷静に聞いてるベテラン刑事部長みたいな恥ずかしくて出来ないモノマネも代行します。
刑事のそれっぽいセリフだって口をついて出るってもんです。
「俺から逃れられた奴はいない・・・女をのぞいて」
「女は天性の役者なんだ。だから男は振り回されて苦労する・・・」
などと一度は黄昏れながらつぶやいてみたい赤面台詞も全面的にお任せ。
荒波狂う日本海の岸壁で
海岸は人が一人で水平線を望みながら黄昏るに相応しい舞台。
カップルの皆様やナンパ待ち女子とキャッキャウフフしたいナンパ野郎を寄せ付けない荒れた海であるほど良いですね。
塩分を含んだ磯風にコートの裾をはためかせて、遠く水平線を細目で睨め付ける。
ざっぱんざっぱん波しぶきを浴びて服が濡れて若干寒気を感じつつありますが、顔に出さないのがプロの黄昏れ者の流儀。
依頼者は少し陸側に離れた車の中とかの暖かい場所から他人の黄昏っぷりを見ていてください。
暮れなずむ街の光と影の中で
黄昏れたいあなたへ贈る黄昏れ代行サービスです。