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なんななナンセンス

全く益体もないナンセンスなことを、ある程度は掘り下げて考えたブログ

【東京五輪】全員一等賞100メートル徒競走【新種目】

2020東京オリンピック新種目

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はーい、きみゴールしたら1着だね、足はやいねー、でもちょっと待っててね。そこの2着っぽい君も隣で待ってて、まだゴールしないでねー。走るのが遅い最後の1人まで集まって、みんながゴールまで辿り着いたら一斉に同時にゴールしましょうねー。手とか繋いでね。

全員でゴールして、タイムの差が一番少なかったクラス、いや国家が優勝だよー。

100メートルの走行で争われるこの競技は、オリンピックが掲げる平和というテーマを概念ではなくルールとして現実化できた稀有な種目です。

順位付けするからいじめが、争いが、戦争が起こる。ならば全員を1等賞にしてしまえば平和になるし教育にも良い、という短絡的な発想ですが、国を挙げて本当に実行させた勢力が実在します。

敵の競争力を奪うために直接倒す必要はありません。武装解除は競争をさせないことでも達成されますから、それを狙っての小細工なのでしょうね。さすが、巧妙なやり方です。

全力で全員同時にゴールしよう

レース毎の出走メンバーは全員が同じ国の選手。つまり仲間同士で走ります。敵はいません。だから争う必要がない。実際の学校で実施されるような運動会と同じですね。

友達は敵じゃないんだから、誰かよりも早く走る必要なんてないんです。むしろ順位をつけたことが原因でいじめに発展しないとも限りません。足が速い子も遅い子も全員が一等賞になることで世界は平和になるとかいう、飛躍した退屈な理屈です。こういうのをナントカ主義と呼ぶとすれば、博識な皆さんなら大体お分かりになるでしょう。

各国が厳選した平等主義者、中道探求者、差別撤廃論者を選り揃えてきます。国家の威信と面子をかけて。我が国が世界で最も平等を実現できる、と息巻いて。

スタートからゴールまでのタイムが早い方が勝ち? 全員一等賞なのだから何秒で走ったかなんて関係ありません。学年や学校が違っても、全員一等賞ならみんな同じ。優劣はつけられません。100メートルを9秒台でバラバラにゴールするより、3分くらいかけて助け合った末に寸分違わず一緒にゴール。ね、美しいでしょ?

平和的ルールを厳密に厳格に運用

各走者のタイム差は不平等であり、決して許される行為ではありません。

高精度センサーによって千分の一秒以下の狂気染みた精度で全員同時ゴールを判定します。走る系の陸上競技でゴール寸前に胸を前に突き出す仕草からもわかるように、広く使用されているゴールライン判定をこの競技でも運用します。

全員横一列でスタートして、一番速くゴールした選手と一番遅くゴールした選手のタイムの差が最も小さい国が金メダル獲得です。

全員一等賞競技では仲良しの象徴として、ゴール時は全員横一列に手を繋いで万歳したままゴールテープを切ります。大のオトナがお手てつないで貼り付いた笑顔でね。この辺りも小学校の温室的運動会を踏襲。こだわっています。実はトルソーを検知しやすくするためでもあるんですが。

なお、あくまで本競技は徒競走、かけっこ、なので逆走はルール違反で禁止です。一方、ゴール前で足の遅い生徒、いえ選手が到着するまで立ち止まって待っているのはセーフとなります。ああ美しくて虚ろな優しさ。

観客席から見てもどの競技結果も全く同じく全選手が同時にゴールしたようにしか見えないはずです。コンマ秒のオーダーで争われる世界ですから。

オリンピック出場をかけて全員が同時にゴールする訓練は熾烈を極めます。他のチームメイトよりも速すぎたり遅すぎたりした訓練生は罪悪感に苛まれ、失踪や精神病を患うこともあるリスクの高いスポーツなのです。

世界規模で最も完璧な平等に近い全員同時一等賞の裏側は、仲の良さとは裏腹に過酷なようです。