夏と勘違いした台風が秋に集中するなんてよくあること。「間」とよく似た「闇」が入れ替わったって、世の中そう簡単には激変することもないでしょう。
「世間」→「世闇」
201X年、世間は闇に包まれた。渡る世闇なら、確かに鬼ばかりいそうな雰囲気。「世闇(せあん)」と読むのでしょうか。読みにくい。闇に包まれた割にはパッとしない。そもそも何かに包まれるのは世界であって、世間(せけん)じゃないという。
「人間」→「人闇」
「人闇(にんあん)」読みにくい。今さらですね、人というものの読みにくさは。だからまあ、人間が多少、闇に飲まれたところで今更どうこうできるはずもありません。諦め? いいえ、単にナンセンスな範疇に収まっているだけなんでしょう。
「お茶の間」→「お茶の闇」
唐突にテレビから露骨な下ネタが流れると、お茶の間が一瞬にして凍りつきますね。そこが闇で包まれることは稀。それとも、お茶そのものにまつわる闇でしょうか。お茶界の神である千利休がマブダチだった豊臣秀吉から命じられた切腹の理由にも、深い闇があるのかも。
「間違い」→「闇違い」
闇にも色々な種類があるようでして。地獄にも最大で64,000種類あるほどですから。なにかの間違い、いや闇違いかもしれません。同じ朝は二つとないように、同じ闇は二度と訪れないのかも。多様性の時代ですね。
「一週間」→「一週闇」
一ヶ月間も一ヶ月闇だし、一年間は一年闇。一週間ずっと闇なら、真っ暗で光熱費が増えそう。あと昼夜の区別がなくなって体調がおかしくなるかも。時給計算が夜勤扱いになったり、深夜割増がつけば嬉しいのにね。
「開かずの間」→「開かずの闇」
開かずの間ってだけで闇が深そうなのに、開かずの闇って断言しちゃったらこれもうホラー要素確定じゃないですか。開けたら最後、お先真っ暗。悪いことはいいません、そっとしときましょ。
「間食」→「闇食」
究極の闇はブラックホールのように、どんな光も飲み込む漆黒の亜空間なイメージ。食事と食事の間に口が寂しくなったら「闇食(あんしょく・やみしょく)」をすれば食べた物がここではないどこかへと消え去り、カロリーで太ることもなくダイエットに効果的。
ふうむ。どれも闇が深い。いったん間が闇に変わったら、どう転んでも世界は闇に包まれるしかないようですね。