なんななナンセンス

益体もないナンセンスなことを、ある程度は掘り下げて考えた

ラジオ体操世界一を決める「ラジオ体操フリースタイル」東京五輪新種目


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日本のラジオ体操は世界でも稀に見る優れた体操フレームワークだ。決まった時間にラジオから流れるハイテンションな音楽。誰でもできる簡単な振り付けで日本中の老若男女を躍らせている。超一流djによる実況アナウンスを聞いたことがない人はいない。オリンピック競技にふさわしい体操フリースタイル競技だろう。

背伸びの運動、横曲げ、後ろ反り、前屈、ジャンプ、深呼吸などの規定演技を盛り込んだ自由演技を採点する。決まったポーズの連続なラジオ体操の中に独創性を求めるフリースタイル部門ならではのルールだ。

フィギュアスケートのイナバウアーは、このラジオ体操フリースタイルでも世界的な人気演技となっている。各国のラジオ体操代表選手が曲の盛り上がるピークに芸術的な後方上体反らしをキめてくる。

芸術点に差がつくのは、各規定演技の合間にあるわずかな余白時間にねじ込まれるアドリブ演技。ロボットダンス、スリラー的なゾンビ挙動、逃げ恥ロスを体現した恋ダンス、

ハイライトは曲の後半にかかる連続ジャンプのシーン。ただジャンプするだけでは勝ち残れない。各国が体操競技で培った空中技を惜しげもなく披露する。垂直飛びからの二回転後方ひねりを加える。この場合、踏切はトゥループやルッツよりもアクセルのほうが高得点を取れる。

競技開始時間は開催国東京のラジオ放送に合わせる。ラジオ体操が始まる現地時間6:30の早朝と定められている。こういった時間調整を他国の放映時間を勘案した上で柔軟に決められるあたりが、オリンピック開催国の冥利に尽きるところだろう。