豊かな飽食の時代にあって、だからこそというべきなのか、メンタルの軟弱な男子女子の増えたことよ。
やれメンヘラだ、豆腐メンタルだと自虐に陥っては悦に浸る。ずいぶん客観視できる程度の余裕はあるじゃあないか。
豆腐メンタル人間は、豆腐しか知らないからのうのうと甘えられる。同じくらい弱々しい食べ物メンタルがあると知れば、井の中の蛙っぷりを自覚できるかもしれない。
1. マシュマロメンタル
ぷにぷに触ってよし。くんかくんか嗅いでよし。うっとり眺めてよし。ましゅましゅ食んでよし。女子供専用の駄菓子イメージなマシュマロだが、最近は絶食系男子の主食としても人気のようだ。
こんな軟弱な食い物が心臓の位置にあったらと思うとゾッとする。地獄の業火に焼かれて焼きマシュマロになってしまえ。でも昔は薬として重宝されてたんだゾ。
2. もやしメンタル
ヒョロガリひ弱な体格が有する見た目通りのもやしメンタル。自立して立っているのもやっとだろう。こういうやつは依存体質だ。まだ秋の風物つくしのほうが頑張っている。
もやしは陽に当たらないからか色白いし、芯もカロリーもないから沢山食べても太らない健康食品。その不健康な食生活に由来するもやしメンタルをどうにかしたかったら、もやしを食え。
3. たまご豆腐メンタル
豆腐といっておきながら大豆もにがりも全く入っていない。まるで砂糖抜きプリンのような卵豆腐め。子供の舌なら普通の豆腐よりも喜ぶと思って。イソフラボン入ってないくせに。
とりあえず玉子豆腐出したけば良いみたいな気になっているかもしれないが、大人でも好きな人は好きだということを忘れてほしくはない。
4. 臭豆腐メンタル
台湾を訪れたら一度は臭豆腐の洗礼を浴びるだろう。夜市で屋台のハシゴでもしてメンタルを鍛えなおしてくるのだ。
道を歩いていて鼻が曲がりそうな異臭を嗅いだら、臭豆腐屋台のお出ましだ。台湾では一般的なヘルシースイーツ。慣れない匂いがしているだけで味は中々のものだぞ。
5. キビヤックマインド
キビヤックは海鳥をアザラシの腹の中で発酵させたアイスランドの贅沢グルメ食品だ。腐ってドロドロになった鳥の内臓を生のままチューチュー吸って食べる。これが超絶に美味しい、らしい。
しかし腐っているから超絶にクサイ。絶対に腹痛を起こしそう。お、断定と曖昧を混ぜて矛盾している。ここは断定禁止特区かな。
6. 納豆マインド
ネバネバ。粘り強さが足りない。圧倒的に足りてない。すぐ諦めるな。3日、3分、いや3秒で諦めるやつが多すぎる。納豆の糸以下の細く脆いメンタル。
もっとねばろう。砂漠がジャングルになるくらい納豆菌で保水して、心に潤いをもたらしたほうがよい。
7. おでんメンタル
おでんの木綿豆腐や焼き豆腐を見習ってほしい。出汁が染み込んだ大根や貴重な動物性タンパク源の煮たまご、カロリーオフなのに美味しいこんにゃく、海からの刺客ちくわ。
居並ぶ曲者おでんメンバーの中で存在感を発揮するのは容易じゃない。たとえ豆腐メンタルでも、おでんの中で勇敢に立ち振る舞う焼き豆腐に学ぶべき点は多いはず。