厄介な感情ってありますよね。感じる必要のないシーンで感じたり、感じて当然なのに感じなかったり。こういうのは無くそうとしたり強引に思い込んで変えようとするものではなく、末長く程々に付き合っていくものです。感情に流されたり従うのではなく、かといって無視したり天邪鬼になるでもない、適度な距離感が望ましい。言うは易しですけどね。
1.罪悪感
感じる必要のない罪悪感というのもあります。返報性の原理を利用して営業マンや詐欺師が巧みにNOと断れない状況を作り出します。断るのは悪いこと、と思い込ませることで生まれる「意図的に感じさせられた罪悪感」は感じる必要のない罪悪感です。自分の置かれた状況を冷静に客観視することで気付けるはずなのですが、作られた罪悪感を自分の本心からくる感情だと錯覚したまま一生を終える「騙され体質」な人は密かに多いかもしれません。
2.劣等感
劣等感を植え付ける、という定型句になってますが、文字通りに植え付けようとしてくる輩がいます。罪悪感を植え付けるともいうように、他人から意図的に劣等感を感じさせられることがあるものです。そうすることによって相手はメンタル面で優位に立てたり優越感を得るという「利益」が生まれますから「なんでそんな無意味なことを」などと疑問に思うだけ無駄です。次に紹介する厄介な優越感の奴隷になっている人は意外と多いもの。いわゆる「マウンティング女子」などがそうですね。劣等感を植え付けるのが上手くて趣味になっている人たちには近づかないようにしましょう。
3.優越感
優越感の奴隷になってはいけません。醜いマウンティングモンスターに変身してしまいます。相手を下に見て、上から目線で接してくる人に良い人はいません。また、寛容さや心の広さとも関わりますが、人の些細なミスに対して鬼の首を取ったかのようにこき下ろしてくる人も優越感の奴隷である可能性があります。少なくとも同じミスをしていない自分のほうが上、という簡単に手に入る優越感の虜なのです。あさましいですね。
4.悲愴感
かなーしーみのー、向こうーへとー、辿り着くために悲愴感をもエネルギーに変えて行動へと移しましょう。もうに二度と同じ惨劇を繰り返さないために。悲しみに暮れている人の背中というのは、そりゃもう世界の終わりかのような救いのなさが漂っています。
5.倦怠感
うーんだるい。何もしたくない。やる気が起きない。寝ていたい。という内科的な倦怠感は本当に病気の初期症状の可能性があって侮れませんが、例えば恋人間や夫婦間に発生するいわゆる「倦怠期」は厄介です。病院でお医者さんに診てもらっても治るとは限りませんからね。なにせ原因は個人ではなく人と人の関係の中にあります。だからこそ抗うのは無駄だともいえるわけで、二人が抱く倦怠感を無理に解消しようとガラにもないパフォーマンスやアブノーマルなプレイに手を出すと黒歴史になるのでくれぐれも冷静に。
6.無力感
無力感を感じるということは、力の差を自覚できているということ。上達、勝利、成功、すべての始まりは自分の無力に打ちひしがれるところから始まっているかもしれません。人間が勝てない相手は他の人間だけでなく動物、自然、病気、薬品など無数にあって当たり前。完璧主義の人がたった少しの予定変更で一気にやる気なくしたりします。思い通りにできなくて当たり前という宇宙の法則を忘れないようにしましょう。
7.不快感
不快に感じることがあるからこそ、逆にそれ以外のことを心地よく感じるもので。言われて不快な言葉、されて不快な仕草、いるだけで不快な存在。思い出しただけでも腹が立ってきて仕方ないかもしれませんが。不快感と友達になれ、といわれても、苦痛を無視しろと大佐に命令されたランボーのように本能レベルで納得できないに決まってます。もし感情だけで生きていくのではなく、ひとかけらでも理性を諦めていないなら、考え方次第。どんな不快感にも功罪があり、強ければ強いほど、長ければ長いほど解放された時のカタルシスもまた大きく返ってくるでしょう。