なんななナンセンス

益体もないナンセンスなことを、ある程度は掘り下げて考えた

ソーシャルカーテンが外に伝える部屋の中の悲しい出来事3選


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あらやだ恥ずかしい。

おっ広がったままじゃないの、窓のカーテンが。
このままじゃ、おちおちハダカにもなれやしない。

シャーっと閉めますよ。
左右からカーテンレールを滑らせて、スタイリッシュに。

でもちょっと寂しいね・・・
これじゃ、いかにも引き篭もってそうに見えるじゃない。

まぁそんなことないけどね。
朝から晩まで一日中部屋にいる時も、全世界に開かれた気持ちでネットとかしてるし。

ていうか、ご近所さんとなら今すぐにだって繋がれるし。
カーテンが部屋を隠すだけの布にすぎなかったのは、遠い過去の話。

どうせ隠すなら、世界と繋がれるソーシャルカーテンを使えばいいんじゃないかな。

【悲報】カップ焼きそばの湯切りに失敗

最近のお昼ごはんといったらカップ焼きそば一択でして。
某ペヤング様に至ってはお気の毒でしたが、ここ北海道では滅多に見かけることはありません。

専ら道民のソウルフードやきそば弁当ですけど、個人的には1.3倍大盛りの大判やきそば弁当以上、できれば2倍のでっかいやきそば弁当じゃないと食べた気がしません。 なおコスパでいったらマルちゃんのごつ盛りソース焼そばが最強の模様。

最近の湯切りは網目が標準装備されてて便利になったものですね。
一昔前のカップ焼きそばときたら、熱々で滑りやすいフタを手で抑える必要がありました。

はあぁぁぁ、言ってるそばから。
やっちまった。

シンクにぶちまけられた茹でたて麺。
悲しげに立ち上る湯気。

そして待ってました。
アルミ板が急速に暖められたため発生した「ボコン」という音。

この効果音、ソーシャルカーテンは聞き逃しませんでした。
ただちにご近所に向けて情報発信を開始しました。

カーテンの外側には、上下左右に隙間なく大量の小さなLEDライトが羅列されています。

『【悲報】カップ焼きそばの湯切りに失敗』

といった文字情報を表示する機能を備えました。
よくラーメン屋やスープカレー屋の店先にあるLED電光看板のアレのカーテンバージョンですね。

あれ夜の街を歩いてると、目立つんですよねぇ。
つい引き寄せられて〆のラーメンって気持ちにさせられちまいます。

カップ焼きそばを食べるの、いつも昼ゴハンでよかったわー。
カーテンに表示されても、目立たなくて済むもん。

【至急】トイレに入って30分経過したんだが

出てこない。

オレが。
いや、オレもだし、俺のアレもだよ。

アレって、変な意味じゃねーから。
大のほうな。

いやいや、オレのアレが大きいって意味でもねーって。
どんだけ飢えてん。

ちょっとそこのソーシャルカーテンとかいう余計なことしかしないカーテン。
恥ずかしいからやめてくんないかなー。

ただの便秘だって。
無駄にご近所様のウワサになっちゃったらどうすんの。

あそこの一人暮らしの若い男の人、今日トイレから30分も出てきてないんですって。
まー、やーねぇ、一体なに変なことしてるのかしら。

いっつも食事はピザーラとか銀のさらとか出前ばっかりだし。
あれかしら? この前めざましテレビでやってた株ニートっていうの?

やーねぇ。

【驚愕】彼氏にタヌキ寝入りがバレた結果www

だからって、寝てる私の隣であんなこと始めてしまうなんて。

カチャカチャと金属の金具を外すような効果音のあとに、規則正しいリズムで衣擦れの音。

どうしよう、こわい。
誰か助けて。

私だって伊達にレディースコミック読んでないから想像できるけど、したくない。
させないでほしい。

そりゃあ最近、ご無沙汰だったさ。
あえて自分から求めなかったよ。

え、もしかして拒絶されたって思われちゃった?
そんなつもりないんだけどなぁ。

一見、先に寝ちゃったみたいに見えるかもしれないけど。
全然、つんつんしてきていいんだよ。

そしたら、なぁにー? とか眠たげながらも、ぎゅってしてきたりするかもしれないよ?
とか消極的な積極性をアピールしていた矢先。

あー、こうなっちゃうかぁ…

なんか、向こうでだんだん衣擦れのリズムが早くなってきた。
どうしよう。

このまま寝たフリしとこう。
そうしよう。

今バレたらホントまずい。
気まずい。

え、ちょっと、何?
私寝てるんだけど、顔の上に何か当ててきてる。

なにこれ、あったかい。
もういいかな、頑張って偶然、目が覚めたように装おう。

あ、そこのソーシャルカーテン、変なこと表示しないで。
最初から全部聞こえてたとか、バレたらマズいから。

やめて。
部屋の中を公開したほうがマシ。
夜の街の通行人に恥ずかしい狸寝入りバラされるくらいなら。

シャーッて開けて、ソーシャルであろうとなかろうと、カーテンのアイデンティティを喪失させてやる。

かつて私が喪失した何かのようにね。