料理の味を無効にする調味料。無意味にする調味料。無意味な味がする調味料って、ありそうでないですね。
無為な味。むい味、つまり無意味。言葉遊び
姉妹品の曖昧味も好評です。 曖昧な愛の味が、近すぎず遠すぎないアンニュイを求める。
味同士を互いに打ち消し合わせる
無音空間を生み出す消音スピーカーは実在しますよね。ノイズキャンセリングイヤホン等といって。
無意味味調味料は、テイストキャンセリングスパイスとか呼べばよいでしょうか。
アボガドとわさび醤油でトロ理論
味と味を足し合わせて別の味を生み出す試みは珍しくもありません。みなさんもきっと一度はご賞味あるかと。
有名な組み合わせではアボカドに醤油をつけて食べるとトロマグロの味に変身するというやつ。まぐろの刺身や寿司にワサビが合う関係上、アボカドにワサビ醤油をつけるとさらにトロッぽく錯覚します。
なお本当にトロだと感じるかは個人差があるもよう。これはこれで美味しいと思います。
きゅうりにハチミツでメロン理論もありますね。こちらはさらに眉唾理論なのでご注意を。
もしもこうした味の加減乗除が可能なら、何かと何かを足してプラマイゼロにすることも不可能ではないはず。
味覚を麻痺させる
とある元傭兵が、カレー粉をかければ何でも食べられるようになるから戦場サバイバルでは必需品だみたいなことを述べてたような。
カレー、偉大。
元の味を上書きして強制的にカレー味へ変えるわけです。味覚とは繊細にしていい加減なもののようで。
強烈にスパイシーなカラシとかワサビみたいな刺激物か、あるいはどういう理屈かわからないけど舌の味蕾を麻痺させるケミカル物質なら、味をキャンセルしたといえなくもないです。
料理の味そのものを無効化するのではなく、それを感じるセンサーの方を無力化するという発想になります。こういう転換がブレイクスルーを実現するポイントなのでしょうね。
苦痛を無効化する方法は、合法か否かはさておき結構色々な選択肢があったりします。音声もまた然り。視覚に至っては、光学迷彩が現実の物となりつつあるから驚きです。
消臭剤、なんてありふれてますが、よくよく考えてみるとキャンセリングの一種ですよね。
スパイスでテイストをキャンセルするという着想。
難しそうに見えて、そういう試行錯誤が得意な人達を尊敬せずにはいられません。